扉側のカップ穴の位置を決める 今回使用するスライド丁番は「全かぶせ」タイプで、直径35mmのカップ穴を使用。ダンパー機能がついており、ゆっくり静かに閉める事ができるタイプのスライド丁番です。カップの深さは11.1mm必要となります。 まずは扉用のカラー化粧板に直径35mm …
扉側のカップ穴の位置を決める
今回使用するスライド丁番は「全かぶせ」タイプで、直径35mmのカップ穴を使用。ダンパー機能がついており、ゆっくり静かに閉める事ができるタイプのスライド丁番です。カップの深さは11.1mm必要となります。
まずは扉用のカラー化粧板に直径35mm、深さ11.1mmのカップ穴を開けるために、穴の位置をマーキングします。穴の位置などの各寸法は、商品のパッケージや説明書に記載されていますので参考にします。
木工用ボアビットを使ってカップ穴をあける
カップ穴のことを木工用語では「座繰り穴」といいますが、この座繰り穴を開けるためには、木工用ボアビットを使用します。
DIYを普段している人でも、穴あけは電動ドリルのビットなどを使われている事が多いと思いますが、木工用ボアビットはお持ちでない場合が多いのでは無いでしょうか。私も今回の作業の為に、ホームセンターで新たに購入しました。
木工用ボアビットは、ボアビット、フォスナービット、ダボ錐、座ぐりドリルとかさまざまな呼ばれ方がありますが、要は木材を貫通しない穴を開ける事ができる工具で、電動ドリル、インパクトドライバー、電動ドライバーなど電動工具の先端に取り付けて使用します。
ボアピットの先端部分を穴の中心位置のマーキング似合わせて、電動ド工具を回転させます。この時必ずボアピットが面に対して垂直になるようにして回転させて下さい。このままカップの深さが11.1mmになるように、こまめに深さを確認しながら座繰り穴を開けていきます。
木工用ボアビットの先端は少し出っ張っていますので、先端が扉を貫通しないように気をつけてください。
スライド丁番を扉のカップ穴にはめ込みネジで固定する
ボアビットで開けた座繰り穴に、スライド丁番をはめ込み、ネジでしっかりと固定します。
この時、スライド丁番のアーム部分が扉と垂直になるようにネジの位置を調整しながら固定する必要があります。予めネジ位置をマーキングしておいても固定時にズレることがあるので、定規などをあてながら固定するのが確実です。
取付座金を天井の枠にネジで取り付ける
収納側の天井部分の枠に取付座金を固定します。
一般的な扉の場合は側板に取り付ける事になると思いますが、今回は上向きに開くの扉をつくりますので、天井側の枠に取り付ける事になりました。
取り付け位置が扉側と同じ位置になるように慎重にマーキングします。奥行方向の位置はパッケージの説明書を参考に印を付けています。
スライド丁番を取付座金にはめ込む
取り付け座金の取り付けが終われば、いよいよ扉を取り付ける作業となります。慣れていない作業の上、扉を持ち上げながらはめ込むことになるので、以外とはめ込む作業に苦労しました。
これが一軸タイプの丁番なら、後から位置合わせがほとんど出来ないですから、この作業はもっと大変になっていたかもしれません。
但し、一般的な吊り収納の場合は、まず箱形状と扉を組み立ててから、壁面に設置することができるので、扉の取り付けはここまで大変では無かったかもしれません。
扉の位置をドライバーで調整する
扉の取り付けには苦労しましたが、一旦取り付けてしまうと、あとはネジで位置調整ができるので、その後の作業は楽になります。
最終的な位置調整は手回し式のドライバーで行います。一般的なスライド丁番の場合は上下・左右・奥行を数ミリの範囲で調整することが出来ますので、扉が斜めになっていた場合でも修正することができます。
扉と扉の隙間は、2mmで仕上げる事ができました。扉と天井部分の隙間も、扉が開く範囲でギリギリの隙間にすることが出来ました。
カップ穴を開けなくても良いタイプもある
左側の扉の取り付けには、カップ穴を開けないで取り付けられるスライド丁番を使用しました。カップ穴を開ける作業はしなくてよい反面、位置調整の機能が少し劣るのと、大きく出っ張るのがデメリットになります。
出っ張るというデメリットがあるのですが、カップ穴を開けなくても良いという明確なメリットもあるので、カップ穴を上手に開ける自信がない人、手間をかけたくない人にはお薦めできるタイプです。
扉の切断面は木口テープで仕上げる
最後に、両サイドの扉の位置は、規格サイズのカラー化粧板から切り出した物を使用しているので切断面は木材がそのままになっています。ペンキで白く塗っても良いのですが、質感が変わってしまうため、ホームセンターで販売されている木口テープを張ることにしました。ホームセンターで購入してきた小口テープは、購入したカラー化粧板のオプション商品として販売されているので、仕上がりの質感もバッチリあっています。粘着剤もついているので、貼るだけで簡単に仕上げることが出来ます。
扉の取付作業が完了
吊り収納の扉の取り付けが終了しました。イメージどおりのフラットな前面に仕上げることが出来ました。
ただし、この後底面の仕上げや壁紙張りなどの作業があるので、一旦扉を外すことになりました。それとこの時点ではカラー化粧板を保護しているフィルムは剥がしていません。穴あけ作業や取付時などに傷がついてしまうことをなるべく防ぐために、フィルムは金具の取り付け部分などに必要な箇所を除き、剥がさずに残しておくと良いでしょう。
実はこの時点ではフラップステーを購入出来ていません。開いた状態で固定できる、上開き用のステーは様々なタイプが販売されていますが、価格もそれなりに高価になります。取り急ぎ現状でも収納することに関しては不都合はなさそうなので、しばらく使用してみて、フラップステーが必要になるくらい使い勝手が悪ければ購入を検討することにします。